『望み』鑑賞。複雑だが名作。【評価レビュー】※ネタばれあり

映画レビュー

映画『望み』をAmazonプライムで鑑賞。

大変面白い内容で、一気に最後まで観てしまった。

私が感じたテーマは2つ。

1つ目は、現代社会における「メディア」と「SNS」による「暴走」の問題。

近年、SNSが急速に普及した。

それには良い面もあれば悪い面も。良い面は、力のない人や会社でも「声をあげる」ことができるようになったこと。今までは「大きな声」をあげるには、テレビや新聞などを活用できる一部の強者の特権だった。

しかし、SNSのおかげで、お金をかけずに多くの人にリーチできるようになった。この点はメリットといえる。

が、逆を言えば、誰でも彼でも「情報発信できる」ようになったことで、悪い情報や質の低い情報でも発信できるようになってしまったこと。たとえば、フェイクニュース問題などがそう。

たいして裏も取っていない情報が簡単に発信される。広まる。

これが内輪の他愛のない話であればさほど問題はない。

ところが、時にその他愛のない話と思われる情報が「暴走」し、人や家族、会社などを「破壊」に至らせることもあるから恐ろしい。

しかも、週刊誌などの大メディアがそれを増幅させたりすると、情報の成否や善悪、正しいか間違っているかなどはおかまいなしに、暴走してしまうことがある。「憶測」の段階であっても・・・

これは本当に恐ろしいことで、当の本人になってみないとなかなか理解できないリアルである。

が、映画『望み』では、そのリアリティを視聴者ながらに感じることができる。描写が繊細で、優れていて、引き込まれる名作。

 

2つ目のテーマは、作品内でも出てくる「覚悟」というキーワード。

息子が生きているか?死んでいるか?

生きていたとしても殺人者か?殺人者でなければ亡くなってしまっているか?

この究極の「展開」において揺れ動く人間心理。それらが見事なストーリー展開と俳優さんの卓越した演技で表現されていて、リアルにその葛藤を感じることができた。観ていて苦しさも・・・

普段、人間は生きていると、そのような究極の選択や展開を考えることはほとんどない。それが人間という生き物の長所でもあり、短所でもある。

「映画」の役割はまさに、その「非日常」を考えさせてくれることにあろう。その点、『望み』は紛れもない名作といえよう。

映画『望み』予告

視聴するには?

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