『桐島、部活やめるってよ』をAmazonプライムで鑑賞。
あらすじは?
簡単に説明すると、高校のバレー部のエース的存在「桐島」が部活を辞めることになった。
それによって、周囲の生徒たちに様々な変化が起きるというお話。
え?学園もの?
40代のおっさんが観て面白いの?
と思って、観たのですが、意外や意外、面白くて、最後まで楽しませていただいた。
「現代社会の生きづらさ」の正体?のようなものをそれとなく教えてくれた感じがする。
そして、「それ」への抵抗というか「違和感」は、決して間違っていないという確信みたいなものも得られた気がする。
そもそも、なぜ、観ることにしたのか?
キッカケはこちらの本。
『「おりる」思想~無駄にしんどい世の中だから~(飯田朔著、集英社新書)』
この本にて、『桐島、部活やめるってよ』などの朝井リョウさんの小説の内容を至る所で引用、参照していたことが、映画を観るキッカケに。
本書によると、どうやら、朝井リョウ作品は、現代社会の「生きにくさ」をうまく表現しているとのこと。
正解がない時代。努力しても実るとは限らない時代。
今までは、「出世」や「成功」などが一つの理想像としてあった。
が、実際それってどうなの?
本当に幸せになれるの?
というと、「そうじゃない」と。
無理してるんじゃない?
我慢してるんじゃない?
成功するということは、いわば「社会が求める理想」に染まっていくということ。
それへの「息苦しさ」みたいなのが、『桐島、部活やめるってよ』など朝井リョウ作品には表現されていると。
で、気になって、映画を観てみた。
今までは単なる「学園もの」と敬遠していたけど、そのような食わず嫌いを止めて、素直に観てみたら、「おお!なるほど!」と腑に落ちた。
確かに、報われない。なんだか観終わった後もモヤモヤする。
ハッピーエンドもない。ズバッ!と勧善懲悪で、悪をバッサイする!というのも全くない。
でも、このモヤモヤ感がいい。
この映画を観たことで、「考える」キッカケが得られたので。
な~んか、この生き方や働き方って正解なの?
もしかしたら間違ってるんじゃないの?
という疑問を持った方は観てみるといいかもしれません。
少し肩の荷が降りるかも?
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